前田裕二「人生の勝算」に書かれたビジネス成功の秘訣とは?
最近読んだ本で、前田裕二「人生の勝算」があります。
出版は2017年6月と2年前なので、読まれた方も多いかもしれません。
以前からちょっと気になっていた前田裕二さん。
この本を知ったのは、編集がNewsPicksBook編集長の箕輪マンであり、ホリエモンやキンコン西野も絶賛していたから。
本の表紙に挟んである、おすすめコメントには、
プロデューサー秋元康さんの
「勝算なんて何の根拠もないことを、この若き経営者は知っている。だから、前田裕二を信じた。」
堀江貴文さんの
「秋元さんが〝堀江以来の天才がいる〟というから会ってみたら、本当だった。」
というコメントが。そして、
この本、めちゃめちゃおもしろい!
仕事のやり方や考え方で、参考になることだらけ。
なんとなく感じていた人付き合いの大切さとか、人を巻き込む方法。
ホリエモンやキンコン西野さんも同じような事を言っていたり、逆に西野さんの言葉を引用したり。
私が好きなジャンルの本でした。
ビジネスマンにとっては必読本です。
本の中で気になったところを備忘録として書いたので、共有したいと思います。
前田裕二ってどんな人?
1987年6月23日 生まれ。
早稲田大学政治経済学部卒業。
外資系投資銀行、DeNAを経験。
現在は、SHOWROOM株式会社の代表取締役社長。
SHOWROOMは、スマホやパソコンでライブ配信および視聴を行えるストリーミングサービス。
視聴者がアバターになり、配信者に対するコメントやギフティングによって配信を賑やかせることができる。
AKBグループなどのアイドルをはじめ、お笑いやアマチュアのコンテンツが楽しめる。
ビジネスに役立つ内容を紹介
「人生の勝算」には、前田裕二の考え方や、サラリーマンだった頃の驚異的な営業力の秘密や、SHOWROOMを立ち上げるまでのストーリーに合わせて、若くして成功した理由や思考について紹介されています。
モチベーションを高く維持するための方法はなんなのか。
読み終わったころにはビジネスマンとして一皮も二皮も向けた存在になるでしょう。
スナックはなぜ潰れないのか
スナックのメニューと言えば、それなりなお酒、つまみは乾き物かちょっとした手料理程度。
運営もアルバイトが数名いれば十分なので、固定費と変動費が圧倒的に低い。
なので、支出が少なく、そこまで売上がなくても、利益がでる仕組みになっている。
では、なぜスナックに人が集まるのか?
それはスナックに来る人は「モノ消費」ではなく「コト消費」だから。
おいしいお酒や料理を食べに来るわけではない。
その場にいるママや常連客との会話を楽しみにきている。
スナックの売り物は、ママの人柄とママや常連客とのコミュニケーション。
そして、ママに必要な要素は、キレイな容姿ではなく、完璧さでもなく、「ダメだなー」と思わせる余白。
常連客に「自分が助けてあげないと」と思われるようになると、お客さんが経営側になり、スナックが他人のものではなく、第一人称で考えるようになる。
「今月はお店が苦しそうだから、ボトルを入れよう」
「高い酒を飲みすぎないようにしよう」
とお店のやりくりを気にするようになる。
だからスナックはつぶれない。
AKBグループが人気の理由
著者の前田さんが運営するSHOWROOMではAKBグループのメンバーも活躍している。
AKBグループがなぜここまで大ヒットしているのか。
その理由は、こちらも完全に「モノ消費」ではなく「コト消費」に変化しているから。
今は昔とは違い、アイドルへ求めるものが変わってきている。
完ぺきなアイドルを見る、つまり「他人の物語」を見ることに興味がない。
ダンスが下手、歌が下手、トークが苦手な未完成なアイドルを応援し、アドバイスして成長していく感覚になるアイドルに、「自分の物語」を感じ、熱狂的なファンになっていく。
AKBにおいては、この完ぺきではない「余白」が武器になっている。
人を好きになる天才になる
好意をもたれて悪い気になる人はいないし、好意を好意で返そうとする。
人を好きになれば、その人も自分を好きになり、ファンになってくれる。
1人でできることは限られているが、支援してくれるファンがいればそのエネルギーは何倍にもなり、できることが増えていく。
ビジネスを成功させる方法は、人に好かれて自分といっしょに動いてくれる人を増やし、組織を強くすること。
バカになる
プライドはコミュニケーションにとって邪魔なだけ。
プライドを捨てて「あいつはバカなやつだな」と思わせたら勝ち。
「この前はすごかったね」なんて会話のきっかけができる。
お客さんとの接点が増えれば、おのずと結果もついてくる。
また、「バカになる」と、おもしろい人とレッテルが貼られ、周りに好かれるし、応援してくれるようになるので、より加速できる。
「他者の目」をもつ
「放置自転車をなくすには?」
自分の目だと、「この場所に停めないでください」の張り紙。
他者の目だと、「自転車廃棄場」の張り紙。
自転車を捨てられたくないから、その場所には停めなくなります。
「男子生徒に英語の課題をやらせるには?」
お互いの目的は、英語力を上げることで共通だが、忙しくてやってこない。
自分の目だと、「やってこないと罰を与える」
他者の目だと、「英語ができると、女の子にモテるよ」
モチベーションをあげるには、相手目線に立って、その人の原動力になっているものを見極める。
そのためには日頃のコミュニケーションで、相手を知ることも重要。
モチベーションはどんな仕事術にも勝る
どれだけスキルがあって、効率的に仕事ができても、モチベーションが低いとプラスが生まれないし、周りからも応援されない。
どんな理由であっても、エネルギーをつぎこんで頑張れる人が成長する。
はっきりとした目的と、それを達成するという強い気持ちがあれば、何があっても挫折しない。
人生のコンパスをもつ
「心に決めている」ことが重要。
自分の中にブレない原動力となるものがあると強い。
家族が大切、モテたい、お金持ちになりたい。
人の原動力を聞いて参考にし、自分を見つめる。
自分の最優先事項をはっきり自覚できていれば、圧倒的に頑張れるし、道を外さない。
もうちょっと詳しく書いたのがこちら
おまけ
本書で紹介されていた偉人2名の名言を載せておきます。
この言葉も深いですね。
スティーブ・ジョブズの言葉
「今日やろうとしている事は、今日が最後の日だとしても、やるべきことなのか」
秋元康の言葉
「夢は全力で手を伸ばした1mm先にある」
ちなみにアマゾンプライム会員だと無料で読めるみたいです。